「真有っ....!!」 うずくまる、その姿に気づいたのはついさっきだ。 校門を前にのびる、坂を下りきり結生は左へ曲がって姿を消していった。 それを横目で確認して、フッと銀杏の木に目を向けると... 愛しい俺の彼女がいた。 慌てて駆け寄る。 手を伸ばせば届く近さについてから、思い出したように「真有っ...!!」と小さく叫んだ。