あり得ない......





私は頭の隅っこのほうでコレこそ”茫然自失”っていうんだろうとどこかで冷静になっていた。








そろりそろりと右足をだす。


小さく。ゆっくり。静かに。


でも確実に私は二人に近づいた。








クラリネットが震えてる。きっとそれは私が震えてるから。


その時、きれいな鈴の音のような笑い声が響いた。






「ぷっっっ!! 日が暮れるって。 ハハハ八ッ!!」


その主は舜のよこの美少女で。



ケラけらと笑う彼女に舜は、いつもと同じように。




「...お前、美人が台無しだぞ。」



毒を吐いた。