ツンデレ彼氏をデレさせろ。




ー車の中では、
李斗のお母様が中心に
楽しくお話ししてもらった。



李斗は、何だか、
不貞腐れてたけど(笑)



ーそうして、私の家の前に到着。



「足、どうだ?
降りて歩けるか?」



きゅーーーんっ!!
李斗様、優しすぎますっ!!!



「だ、大丈夫だよっ!!」



笑顔でそう言うと、



「なら、いーけど。」



ぶっきらぼうにそう言う李斗。
可愛いなーもう。笑



私を玄関まで送ってくれた李斗は、



「んじゃ、また明日な。
寝坊すんなよ。」



そう言って、
車に戻ろうとする李斗。



ーぎゅ。



彼の服の裾を掴んでしまった。



「あ、何?」



「あの、え、とっ、」



「俺、帰るよ?」



あ。わかってるんだ。
李斗は、きっと、
私が言おうとしてること、
わかってるんだ。



…その証拠に。
彼の口角が少し上がった。



でも、ここで、
私が言いたいことを
我慢することができるわけもなく。



「…李斗、好き…だよっ。」



いつものように、とは、
無理だけど。
伝えたい気持ちを弾き出した。



「…知ってる。んじゃな。」




そう言って、李斗は、
極上の笑顔を浮かべて
帰って行った。



ー私は、というと。
すごく幸せに満たされた気持ちに
なって、一日を終えたのでした。