「汐梛、泣くな。」
「っ!」
深津に泣き顔見られた。
ショックだ。
でもっ、泣けてくる。
侑のせいで!
騙された自分のせいで!!
李斗の約束を守れない…っ!!!
「泣くなって。
俺が連れてってやるから。
必ず、試合開始までに
汐梛を李斗の元へ
送り届けるから。」
「へっ!?」
深津の発言に驚いて、
彼を見上げると、
自信に満ちた表情を浮かべていた。
「ほら、乗れ。
さっさと行くぞ。」
「いいの!?」
「親友と、
親友が溺愛してる彼女のためだ。
役に立ってやるよ。」
「ふふっ、
今の言葉、
ツッコミどころ満載だけど…、
本当に、
ありがとうっ!!!」
そう言って、促されるように
私もバイクに跨ると、
「しっかり掴まっとけよ。」
「うんっ!!!」
バイクは、発進した。

