「失礼します。」
「どうぞー。」
おばあちゃんが返事をすると、
入ってきたのは、
看護師さんだった。
「あ…、御家族様ですか?」
ーと、お母さんと私に
尋ねる看護師さん。
「あの、お時間がよければ、
患者様の容態について、
お話させていただきたいと
思うのですが…。」
「あ、のっ…ちょっと…、」
ーと、お母さんが濁したところで。
「あー、おば様?
朔を連れて行かなきゃ
いけないなら、
俺が連れて行ってあげますよ?」
「えっ!」
「げっ!」
お母さんとほぼ同時に呟いた。
確実にヤバイ。
コイツに連れて行かれたら、
ロクなことはない!!
「俺、車の免許取ったばっか
なんすよ。
だから、練習がてら、
朔を乗せて行くのもいいなった
思うんですけど…。」
「えっ!侑君!!
本当にいいの!??」
「ちょっと待ってよ、
お母さん!!」
慌てて制止に入った。

