あの李斗が。
あの李斗がだよ?
私に“約束”をしてくれたんだよ?
デート、じゃないけど、
私を初めて求めてくれたって
思ったんだ。
ーそれに。
李斗のあの笑顔を壊したくない。
あの笑顔のままで、いてほしい。ーーー
ーーーだから、
そんな大事な約束を破るわけには、
絶対にいけないの。ーーーーー
「おばあちゃんが、
生死を彷徨うぐらいの
重体なら、どうする?」
そう、言われて、
ぐらっと、揺らいだ。
おばあちゃんは、
私にとって、大切な人だ。
私の幼い頃からずっとずっと、
面倒見てくれてきた、
大切な人だ。

