「んぐっ!!!」
何かを押し付けられて。
そのまま固体は私の口の中に
入っていく。
驚いて目を開けると、
私が口にしていたのは、レモン。
「くくっ!!」
李斗が笑ってることに気付いて、
彼を見上げると、
楽しそうに笑う彼と目が合った。
「本当に朔は、からかいがあるな!!」
ーそう言いながら、
ケラケラと笑う李斗。
李斗が無邪気に笑う姿、
かわいいなぁ。
「ほら、早く食えよ。」
「!!」
そう言って私がくわえていたレモンを
李斗は長くて細い人差し指で
ぐっと押し込んだ。
ーその瞬間に私の唇と
李斗の人差し指が当たる。

