ー暫くして。



「あのー…、」



ロッカーから出てきた朔。



「行くよ。」



そう言って朔の小さな掌を握って
歩き出した。



ーガラガラ。



ラッキー。
保健室、空いてた。



「失礼しまーす。」



ーシーン。



よし。
職員会議中だし、
保健医はいねーな。



この学校の保健医は、
仕事はできるが、忘れっぽい。
その点、職員会議で長く保健室を
空けることになっても、
保健室の鍵を
かけ忘れたりするのは、
ちょっとした裏情報。



「はい、脱いで?」



「へ?」



「早く。」



「え、ちょ、意味わかんな…」



「脱げねーなら、脱がしてやるよ。」




そう言って、
マントのボタンを外し、
お次は背中のチャックを下ろして
ベアワンピースを脱がす。



って、そんなことしたら、
俺の理性、保つかな?
いや、たぶん、無理だろな。
たぶん、そのまま、
朔の首筋に齧り付く自信ある。
そして、そのまま、
朔の身体にーーーーーー。




ー何て、思いながら、
マントを外すと。



「えっ!はっ!何してんの!?」



「脱がしてる?」



「何で!?」



「ムカつくから。」



「何で!??」