ツンデレ彼氏をデレさせろ。




「きっれえええええーーーーー!!!」



そう言う朔の顔には笑顔満開。
そんなに喜ばれると、
連れてきて良かったと
俺まで嬉しくなる。



「この街に、こんな
綺麗な場所があったとは!!!」



すごく感激している模様。



「まあ、チャリじゃ
遠過ぎて行けねーしな。」



「すごく、綺麗だよ!!
李斗、連れてきてくれて、
ありがとう!!!」



…こちらこそ、ありがとう…、
だよ。
そんな、可愛いくて、綺麗な笑顔を
見せてくれて。



…ぜってー、言ってやんねーけど。



「…ああ。」



着いた先は、
俺らの街が一望できる展望台。
丘の上にあるため、
自転車じゃ坂がキツくて
辿り着くことは、
なかなか難しい。



「ここ、気に入った!!
大好きになった!!!」



「はいはい。」



朔は、スゲー単純だけど、
それがすごく可愛いくて、
芯がしっかりしてたりする。



「…もう、大丈夫…?」



眠った後だって。
寝ボケた後だって。
感激していた後だって。



朔は、ちゃんと“俺”を見ようと
していくれている。
さっき起こった出来事に対して
心配していくれていることが伝わり、
朔の思いやりに嬉しくなる。



「…俺の過去の話、聞いてくれる?」



衝動的に、ギュッと朔の小さな掌を
必死に握った。



「うん。
私なんかが、聞いてもいいの?」



…何で、そんな謙遜する…。
『私なんかが』じゃないし。



「…朔、だから、だよ。
聞いて?」



「うん…。」



彼女は、俯きながら、
照れくさそうに頷き、
掌を握り返してくれた。