しばらく、
玄関で固まってたんだけど…



「何、
ボーッとしてんだ、行くぞ。」



李斗に声かけられ、



「うっ、うんっ!!」



慌てて歩き出した。ーーーーー



「何処行くのー?」



「行きたいとこあるか?」



しばらく歩いて
会話はしてるんだけど…。
ー李斗が私の方を全く見ない。
そして、いつもの如く、
素っ気ない。
先週の日曜日が嘘のようだ…。



いやいや。
どんな彼でも大好きだから、
全然いいんだけどね。
たぶん、
ご機嫌が斜めなんだろう。



…なんて、思っていた。



「うー、いいところって、
あんまり知らないんだけど…、



モールウォークのカフェブランの
アフタヌーンケーキ
一回食べてみたいんだよねぇ。」




「ぷはっ、朔は、
食い物ばっか。」



李斗は、吹き出して笑ってる。
あー、本当にこの笑顔大好きだ。



「いいよ、行こう。
俺もモールウォークで
買いたいものあるんだ。
一緒に着いて来てよ。」



ううっ、なんか、すごく、
デートっぽいっ!!!
いや、デートなんだけど!!!
デートしてるんだーーー
って実感して、嬉しいーーー。



「うんっ!!!」



私は、嬉しくなって、
満面の笑みで答えた。