『でも、私、冷血王子様に
そんな良い印象ないんだけど。
冷たいし、ぶっきらぼうだし。
とても、朔を任せられないわ。』



『李斗は、昔の女に
信じられないような裏切りを
受けたんだ。
だから、人を好きになることを
避けてる。
そんなアイツが、初めて
女の子に興味を持ったんだ。
それが汐梛朔だった。』



『ふーん。』



『大丈夫、
李斗はまだ怯えてるだけ。
信頼できる相手だとわかれば、
自分の身を呈しても女を守るよ。
そーゆー奴だから。』



『そう、それなら、
考えてみないこともないけど。』




『ああ、頼むよ。』



『まあ、朔も、
なかなか恋愛できない状況に
今迄いたみたいだしね。
コレは良い機会かもしれない。



…深津、私と同盟組みましょ。』



そう言って、澤詰は、
妖艶に笑った。