自分で言うのもあれだけど。まぁこの状態を見れば誰にだってわかること。


そう。俺はモテる。

女に困ったことはないし、チヤホヤされなかったことはない。


それは俺の隣にいるもう一人の学園王子、如月真冬でも同じこと....だと思う。


真冬はポカンとして少女の後ろ姿を見つめて


「ねぇねぇっ月斗っら面白い子だねーっ」


なかった。


「そうか....？」


アイツはなんかわからないけど儚い。

誰かが包んであげなければ簡単に崩れ落ちてしまいそうな儚さを持っている。
なんとなく。ほんとに。なんとなく。


守ってあげたくなるような。包んであげたくなるような。

そんな女の子。


それが彼女....


涙月爽への第一印象。