冷たい風が頬を撫でる。 頬に手をあてがって寒さを痛感する。 『かのーんっ!』 友達の呼ぶ声で後ろを振り返る。 「オトハーっ!さむいよー」 『もー、本当最近寒くて萎えるって』 「だよねー」 なんてそんな会話は日常茶飯事だった。 オトハは小学校の頃からの仲良しで 中学になって同じ吹奏楽部に所属した。