辛かったんだろうね。きっと、なにもできなくて。だけど、少年はこんなにも強いんだ。

 「そういえば、君の名前は?」
 
 「教えたくないんだ。僕は人を信じられなくなって…ごめんね」

ちょっとだけ、私たちは似ているような気がして嬉しかった。


私が見ている暗い景色を少年も見ているのかな。


 私はこの世界に潰されそうで、だけど誰にも言えなく、ずっと人から心を閉ざしていた。

でも、この少年に会ってからだんだん心がときめいてきたんだ。