青い海、青い空海の香り。水たまりに浮かぶ白い雲。
それが鏡の異次元の世界につながっているくらい吸いこまれそうだ。
それを自転車のタイヤで引く水はタイヤの跡をつけて消えてゆく。
立ちこぎで坂を下りるのがとても気持がいい。
白いワンピースがひらひら揺れながら片手で麦わら帽子が飛んでいかないように防ぐ。
この瞬間がたまらなく幸せに感じる。生きているということが風を通して感じて
くる。
「ゆぅ~」
坂道を降りると学校のクラスメイトが少し先でこちらに向かって大きく手を振っている。
浅川悠里(あさかわ ゆうり)みんなからは『ゆぅ』と呼ばれている。
「あともうひと踏ん張り」と自分に言い聞かせてペダルに力を入れる。
それが鏡の異次元の世界につながっているくらい吸いこまれそうだ。
それを自転車のタイヤで引く水はタイヤの跡をつけて消えてゆく。
立ちこぎで坂を下りるのがとても気持がいい。
白いワンピースがひらひら揺れながら片手で麦わら帽子が飛んでいかないように防ぐ。
この瞬間がたまらなく幸せに感じる。生きているということが風を通して感じて
くる。
「ゆぅ~」
坂道を降りると学校のクラスメイトが少し先でこちらに向かって大きく手を振っている。
浅川悠里(あさかわ ゆうり)みんなからは『ゆぅ』と呼ばれている。
「あともうひと踏ん張り」と自分に言い聞かせてペダルに力を入れる。