淡恋青春物語



しばらく走ると、だんだん、人通りが多くなってきた。



「ったく!何やってんだよ!心配させやがって!」

ハアハアと流れる汗を手で拭いながら翔吾が口を開いた。


「…ごめんなさい……。ありがとう。…助けてくれて。」

今頃になって。

涙が溢れてきた。


「っ…。怖かった…。ほんとに、ありがとう」


あのまま、誰も来なかったら…。

そう思うと、怖くて。


涙があとからあとから流れてくる。




好きな人の前で、泣き顔を見せたくなくて、下を向いた。



手は、繋がれたままで。


あたたかくて。


離したくなくて。




ギュッと握った。