*すれ違いlove*




あとは警察に任せ家に帰った


父「無事で帰ってきてくれたか」



家では親父とお袋が待っていた


母「っ………千尋!」



いつもニコニコしているお袋が
千尋の様子に動揺していた


隆「ここは俺に任せて」


そう言うと親父がお袋を連れていき


俺は千尋を部屋に運んだ




『んんっ…………』




隆「千尋?」



『お………兄ちゃん?』



隆「もう大丈夫だ。痛いとこないか?」



どうやら何も心配していたことは
起こってないらしい




俺は気付いた。



そして千尋に言った



隆「千尋にこれをやる」



そして碧いネックレスを渡した


『きれい………なんで?』



隆「理由は聞かないでくれ」




俺は思った。

俺が今1番守りたいと思う女


他の誰でもない。千尋だ。



それは恋とか愛とかそんなものではなく



もう千尋を危険な目に合わせたくない思い





あいにく長男として生まれてきた俺は

時期組長であり

政略結婚とやらをしなくてはならない



そして、運がいいのか悪いのか


今好きな女もいない



それなら妹を寵姫としよう



それが俺が今1番強くなれる方法だ




でも千尋のためだと思うだけでいい


もうこれ以上危険な思いをしてほしくない。




だから任命式に千尋は出さなかった


それどころかホントの寵姫を隠し


中学3年間ずっと同じクラスだった
安藤奈美を何となく
偽りの姫として3年間そばにおいた




7代目総長の寵姫を知るものは


俺以外に駿しかいない





汚いやり方かもしれない


でもそれでも。




千尋を危険と隣り合わせにすることを
考えるとどうでもよくなった。



安藤奈美は勘違いしてるようだったが。



ちなみに千尋はネックレスの
本当の意味を知らない



だが俺が渡したその日から今まで

つけなかったところを見たことはない





それほど大切にしている千尋を


すごく愛おしく思った



……………もちろん妹として




いつもは千尋をからかう

ナルシストお兄ちゃんだけど


千尋がピンチのときは

俺が1番に助けてやるからな。



そう誓った_______