「それより湊くん、チョコ...食べてください!」
美咲にその気はないんだろうが
涙目で顔を真っ赤に染まらせて上目づかいをしながら俺を見てきた。
...俺を誘っているのかよ?
「...いえ.....やっぱりいいです....湊くんも嫌ですよね?
こんな道端で私のチョコを食べるなんて...」
答えに戸惑った俺を見て美咲は悲しそうに言った。
「美咲ちゃん!そんなことないよ!
俺さ、美咲ちゃんのためならなんだってできるから!」
そう言って美咲の手の中にあるチョコを取り
大きく口を開けてほお張った俺。
そんな俺を目を丸くして見ている美咲。
...そんなに驚くことか?



