【短】氷のプリンセスとチョコレート。



「...湊くんは全然悪くないんです...」



俺の心の声が聞こえたのか


ぼそぼそとうつむきながら話し始めた美咲。



「私が素直に...なれなかったのが悪かったんです...」



「ううん。美咲ちゃんは悪くないよ?俺だって...」



「湊くんごめんなさい!!!」



俺の言葉を遮って頭を下げた美咲。



でも、俺が見たい美咲はこんな姿の美咲じゃない。



「美咲ちゃん...顔あげて?」




「え?...湊くん...?」




「俺はね、美咲ちゃんの悲しい顔をみたいわけじゃないんだよ?だから笑って話して?」



「...分かりました」



そう言って満面の笑みで笑ってくれた美咲。







...でも 俺気づいちゃったよ?



無理してまで笑うな。



自然な美咲の笑顔が見たいんだよ。



俺は。