クラスメートの一人が大きな声を出す。
何をそんなに騒いでいるのか。


2組に顔を出すとザワザワとした空気が一変した。
鮫嶋くんがちょっと赤い顔をして周りの男の子からからかわれている。
あ、居た。
「光輝くん!」
「え、俺?」

鮫嶋くんから少し離れた場所にいた光輝くんを呼ぶ。
ミッちゃんの彼氏。

「何?鮫嶋なら。」
「え、どうして鮫嶋くんが関係あるの?それより、はい。」
渡したのはオレンジのリボンが飾られた小さめのボックス。
それを見下ろした光輝くんの顔は驚いている。

「ミッちゃんには許可とりましたー。ミッちゃんの親友として、これからもミッちゃんと仲良くしてね。」
「あー。おっけ。サンキューな。」
「うん!今度ダブルデートしようね?来月は比較的暇になるんだって!」

「え?」

目がまん丸になった光輝くんには言った、よね?
二人が付き合ったのは今年の暮れ。
まだ二ヶ月・・・。
あ、言ってないかも。

「私、彼氏いるもんー笑」