その間も、男の子からの視線は痛い。
「あの、誰にあげるの?」
一人の子がオズオズと出てきて尋ねてきた。
ゴクリ、と唾を飲み込む周囲。
気になってますオーラが凄い。
ふふ、と口元に手を当てて笑いかける。
「ヒミツ。」
えー、と盛り下がるクラスメートは放って、ミッちゃんの元に行く。
「はい。」
「ありがとう。これ。」
毎年恒例、彼女との友チョコ。ううん、きっと親友チョコ。
男勝りで大雑把でそして人が困ることを進んでしてしまうミッちゃんだけど、私のお友達。
よき理解者。
大好きだよー、と抱きついて微笑む。
私も、と返されてまたギュってした。
あっという間にお昼休み。