私は山本先生に栗山さんを休み時間を使って学校を案内してあげなさいと言われ休み時間になると栗山さんに学校を案内した。

クラスのみんなは栗山さんと話したそうにしていたけど先生から言われたことだからとおさえていたみたいだった。

そういえばもうすぐで夏休みだ。
今日から短縮授業だったことを思い出した...。

――キーンコーンカーンコーン

そして授業の終わりを告げるチャイムがなったと同時にクラスのみんなが栗山さんに駆け寄って来た。

「ねぇねぇ、栗山さん!栗山さんってキレイだよねー!」

「身長何センチ?」

「何処から来たの?」

栗山さんは質問攻めされて困ったような声で
「えっと...えっと......」
と小さな声で焦っている。

誰も止める人はいないし...栗山さん可哀想...。
でもまぁ、私には関係のないこと。

そう思いながら私は返却期限が今日までの小説を返しに図書館へ向かった。

図書館で本を返し終わると私はすぐに教室に戻った。

すると栗山さんはまだ質問攻めされて困っていた。

えっ!?まだやってるの!?
私はそう思いながら栗山さんを良く見ると栗山さんは涙目になっていた。

今にも泣きだしそうな栗山さんのことをクラスの人達は気づかない。
それほど興奮していたのだろう。

私は帰ろうとカバンを手に取り教室から去ろうとした瞬間栗山さんと目が合った。
私は少し動揺しながらもすぐに目を逸らし急いで教室から出た。

「はぁ...大丈夫だよね...栗山さん...」

そう呟きながら一階へと降りる。

私は靴を履きながら

本当にこれで良かったのかな...
栗山さん助けなくて良かったの...?

そんなことばかり頭の中に回る。
私は次の瞬間

このままじゃだめだ。
栗山さんきっとまだ困ってる。
なんとかしてあげなきゃ。

こんな衝動にかられて私は教室へと走り出した