「はじめまして。栗山春香です。家の事情で越してきました。宜しくお願いします。」

転校生の栗山さんが透き通るような綺麗な声で丁寧に自己紹介をした。

声も綺麗だな...

私は心の中でそう思った。

「えーと。栗山さんの席は...白咲さんの隣ね」

山本先生がそう言い放った。

えっ?私の隣!?
あっ、そういえば隣の席空いてたっけ...

そう思っているといつの間にか栗山さんは私の隣の席へと歩いて来ていた。

やっぱりキレイな人だな...

席につきながらそんなこと思っていると

―トントン―

「わっ!?」

いきな肩を叩かれた。
驚きながら横を見ると栗山さんと目が合った。

「お名前は確か...白咲さん...ですよね?」

栗山さんが私に問いかけてきた。

「あっ、はい。そうですけど...」

私は慌ててそう返した。

「分からないこととか聞いていいですか...?」

栗山さんは首を傾げながら問いかけてきた。

「は、はい。もちろんです。」

そう答えると栗山さんは嬉しそうに

「ありがとうございます!隣の席同士仲良くしてください!」

そう言いながら手を握ってきた。

私は驚いて戸惑いながらも
「は、はい...」

そう答えた。