「よし、まず話すことからとりあえず始めよう。うん。」



「いや、ってゆーか彼女いるからね?先輩。」




「いいか、美華。世の中ね、いい男なんてのは彼女がいるもんなの。いい男を女が放っておくわけないでしょ?」



奈緒が説明を始める。


「つまり!彼女がなに、そんなもん奪う気でかかってけ!それくらい覚悟しとけ。だいたいねぇ、もし万が一彼女と別れた時のこと考えなさい?」



「チャンスじゃん。」



「そう、チャンスなの。チャンスなのよ?でも、美華。あんたはスタート地点が違うの!そこで顔も知らない美華と、小倉担当と話したことある女。美華が不利でしょ。」




「あー、確かにそれは言えてるよね。そんなこんなしてるうちに次にとられちゃうやつでしょ?」


沙羅は笑いが落ち着いたようで、真面目に話してきた。



「そーゆーこと!だからとりあえず話すことくらいしとけってゆーわけ。」