夜景飛行


宅配業者を呼び
荷物をお願いして部屋を出た

施錠した後
新聞受けから合鍵を入れた

高速バスに乗り
搭乗時間まで空港で時間を潰して
飛行機に乗った

ここまで何の感情もなくただ行動した

そして今、窓の下に広がる光の渦の美しさに
息を吹き返し、体温が戻った

このまま、この夢の中にいるような心地よさのまま


あの光の1つになってしまえればいいのに


そんなわたしの思いを無視するかのように
飛行機は高度を下げ着陸の準備を始めた