「拗ねないでよ、藍はただお姉ちゃん的存在の絵美を取られたくないだけでしょー?」
「勿論!ね、お姉ちゃん?」
弥生の言葉に乗るように大きな瞳が武器の藍が私にじゃれついてくる。
誰が、お姉ちゃんだ。
そんな藍に呆れつつ、私は口を開いた。
「大丈夫。私、ああいうタイプ苦手だから」
───顔で、判断するヤツなんか。
私がそういうと2人は顔を曇らせた。
弥生と藍は私に起こった過去の出来事を知っているから。
「うん……そっそうよね。あ、ここは景気づけにいつものゲームやりましょ。」
暗い雰囲気が苦手な弥生がそう提案した。

