「はぁ...はぁっ」



急いで走ってきたから


息がしずらい



竜樹にキスをされた唇がジンジンとする



まだ、温もりが残ってる....



なんなのよまじで....




あんな....



あんな顔....



あんな顔の竜樹初めて見たよ....



そらせなかった....




真剣な眼差しに....



「優姫...ちゃん」


後ろから声がして

振り向くと


「ぁ...涼介先輩....」


「大丈夫?」


「ぇ?」


「ごめん...さっきのやつ....」



「あ...あははっ
大丈夫ですよっ」


無理やり笑顔を作っているけど



「作り笑いしないで....」


バレてる....




「ぇ、違いっ」


ギュッ




「涼介....先輩?」


抱きしめられてる?


「無理しなくていいんだよ...
俺...優姫ちゃんの事が好きだよ...」


ふわっと香る涼介先輩の爽やかな香り


香水というか自然な香り


「俺じゃダメかな?」


すぐ近くに涼介先輩の顔がある


ドキドキする


けど...このドキドキは違うの


弱く涼介先輩の胸を押し返し


「ごめんな...さい...
私は...私は竜樹の事が好きなんです....」


俯き涼介先輩の目を見ないようにした



「そっかぁ....」

遠慮気味に顔を見ると


苦しそうな顔をして涼介先輩がいた


「ほんとに...ごめんなさい
涼介先輩なら私なんかよりもっといい人とうまくいくと思います....」


「ははっありがとう
優姫ちゃんよりもいい人見つけるよ」


最後まで優しく笑ってくれていた