「ね?佐伯さん」 「・・・・・っ」 学校にどれだけいるかわからない先輩のファンを敵に回すなんて出来ない私は、うなずく事も歯向かう事も出来ずに、ただ立ち尽くすだけ。 すると、悠先輩は私の頭をポンポンと撫でて、 「放課後、待っててるからね」 と言った。 それから顔を近付けて、他の人には聞こえないように小さな声で言った。 「逃げんなよ」