いいわよ。
言ってやる。
あんたと初めて会ったあの日。
入学式の席替えで決めたのよ。
……この男はアタイが絶対落とす。
「清水奈々なんか見てんじゃないわよ!
あんたの近くにはこんなにウルトラスーパーキュートでアタイが笑ったら世界中の男が恋しちゃうような女が目の前にいるでしょう?!」
なんでこの男はいつもアタイを見ないの?
違う方向ばかり向いてる。
こんなのあり得なかった。
伊藤学。
「いつもいつも違う所見てばっかじゃなくて、たまにはアタイもあんたの視界に入れなさいよ!!」
ヤバイ。
止まんないかも。
今まで思ってた事が溢れて止まんない。
こんなにアタイはあんたの事が好きなのに。
こんなことありえる?
あり得ない。
