「なぁ」 「どうした?」 田中が笑って答えた。 「誰か俺のこと看病してくれた人だれ? お礼言いたいんだけど。」 布団の横には水に浸してあるタオルがある。 汗を拭いてくれたんだろう。 ゴミ箱には大量の冷えピタがあった。 おそらく、貼るのに失敗したんだろう。 相当不器用な人だ。 すると田中は困ったような顔をして 「……ごめん。知らない。アタイも今来たばっかだから……」 田中じゃないのか…… 「そっか、ありがと」 じゃあ、医務の先生かな? とりあえず、ご飯食べに行こうっと。