中世•フィンランド王国
「父上、用件というのはなんですか」
いつもに増して険しい顔をしている
フィンの大王•ギルバートを前にして
ルーンはひどく落ち着いた声で言った
「お前ももう18になる。来月のお前の誕生日までにフィアンセをつけることにした。候補はオスマン帝国のメアリ姫かザクセン公のところの娘さんあたりが妥当だろう。よく考えておけ」
ルーンは端正な顔を崩すことなく
さらりと言う
「父上、またその話ですか。自分の結婚相手は自分で決めます。俺は政略結婚だなんてごめんだ。では失礼します」
バタン
ギルバートとフィン国の官僚•ゼロは
呆気に取られて何も言えなかった
ルーンはいつもこの調子なのだ