first love~世界で一番素敵な初恋~



お母さんはゆっくりと口を開き、敷きたりについて話してくれた。


西園寺には昔から風習があって、後継者が5歳の誕生日になると母親から婚約指輪を2つ贈られる。


そのうち小さい方を自分に、大きい方は将来結婚したい人が現れた時に女性に送るもの。


指輪を送る年は決められてはいないが、一度その指輪を渡した相手とは何があっても結婚しなくてはならない。
それは取り消すことは出来ないという風習があった。


そして、この指輪は婚約指輪として持つ時は一緒に入っているネックレスに指輪を通して首につける。


そして、結婚する時にはこの指輪を交換し、自分が持っていたものを相手に、相手が持っていたものを自分につけるのが風習らしい。


母も高校の時に父から指輪をもらい、結婚式の時に交換したらしい。