「まぁ、そういうことになるな。
ま、俺は唯那以外の女は興味ねぇし、好きになることなんかねぇから安心しろ。」
西園寺の言葉は疑う隙間なんかないくらい真っ直ぐだった。
だから私もそんな彼に精一杯の気持ちを伝えなくちゃいけないのかもしれない。
「ねぇ、西園寺。」
私のことを一途に思ってるあなたに、
「何だ?」
普段はあまり言えない気持ちを伝えよう。
「……………大好き!」
そう言って不意打ちに西園寺の唇に口づける。
私の一度目の初恋は幼稚舎の頃の龍くん。
そして二度目の初恋はジュニア選手権で出逢った名前も知らない男の子。
そして、三度目の初恋は俺様だけど一途に私のことを想ってくれる西園寺。
私は今まで三度も恋に落ちたけど、相手は姿が変わっていても同じ人物だった。
どんなに時が経とうと、どんなにあなたのことを忘れても、私はきっとあなたしか好きになれないんだと思う。
何年経っても変わらない初恋…………
これが私にとって世界で一番素敵な初恋です。

