「私は、ずっとあなたと試合することを夢にテニスをやってきたの。
でも、まさかその夢が叶ってたなんて思わなかったけど。」
その時初恋だと思ってた男の子に少しでも近付きたいと思って始めたきっかけだと言うのはちょっと恥ずかしいけど。
「嘘…………だろ?」
「嘘じゃないよ。
私がテニスを始めたのはあの西園寺の試合がきっかけなんだから。」
「まじかよ………」
「だから、あの時出逢わなくても、私達はどっちみち出会う運命だったの。
それに、そのことを後悔してるんだったら、高1の全国大会でも出逢ってたんだから。」
そう、ただ気付くのが遅かっただけで、あの時に出会えていなくても違う機会で再会することが出来たんだから。
だから、私は過去に後悔はしていなかった。

