first love~世界で一番素敵な初恋~



「知ってるも何も、これ俺だから。」


西園寺は写真を見て一言。


「えっ、嘘。だってこの人、私が9歳の時にジュニア選手権で優勝した人だよ?」


このジュニア選手権って確か中学3年生まで出場できる試合で、この時の私が小学3年生だったから西園寺がこの男の子だって言うなら同い年の西園寺が9歳で優勝したことになる。


「嘘じゃねぇよ。
俺が9歳の時に初めて出場したのがこのジュニア選手権なんだよ。
初めて出場した試合を簡単に忘れるわけねぇだろ。
それに、優勝したから間違いねぇよ。」


確かに西園寺がテニスが強いことは認めるけど、ここまで凄い人とは思わなかった。


「でも、そんなこと有り得ないでしょ!」


だって、9歳でそんな凄い大会で優勝するなんて有り得ない。


「有り得るんだよ。
………しゃーねぇなぁ。証拠見せてやるよ。」