最初は赤ちゃんの姿から始まる。。


海外で仕事をしている両親はあまり写っていなかったけど、屋敷のメイドや執事の人が沢山写っていた。


西園寺は家族が傍にいない分、こんなにも沢山の人達に囲まれて過ごしていたんだ。


写真を撮ったのは神谷さんの役目だったらしく、写真に神谷さんはあまり出てこなかったけどレンズ越しに向ける赤ちゃんの西園寺の笑顔はとても可愛らしかった。


「今はこんなにも憎たらしい王子様なのに、そんな西園寺でも可愛い時代はあったんだね。」


どんなに憎たらしい人でも赤ちゃんの頃を振り返ると皆可愛い。


西園寺にもそんな時代があったんだと改めて実感する。


「何だ、それ。」


「だって、私を西園寺家に連れてきた時は心の底から西園寺のこと、恨んでたもん。」