「ストップ。」


西園寺の声と共に進ませていた足を止める。
すると、私の手を握っていた西園寺の手がゆっくりと離される。


「もう、開けていいの?」


ドキドキが止まらない私は、早く目の前の光景を目にしたくてうずうずしていた。


「まだ。もうちょっと待って。」


そう言うと何故かスー、ハーという深い深呼吸の音がした。


「俺がカウントして、0になったら目を開けろよ?」


私は、黙ったままゆっくりと頷いた。