しばらく歩くと西園寺がいきなり足を止めて、すぐ後ろを歩いていた私は西園寺の背中にぶつかりそうになった。


「ここだ。」


そう言われて立ち止まるけど、私は西園寺のすぐ後ろに居たので、西園寺の大きな背中で目の前に何があるのかは見えていなかった。


その先を覗こうと背伸びするけど、私よりも背が高い西園寺は急な坂な為にいつもより高く感じられて見ることができない。


西園寺は私に後ろを覗かれないように振り向いてから、何故か私の目を両手で塞いだ。