夕食を西園寺おすすめのレストランで済ましてからは、家の方向とは真逆の方向に車を走らせる神谷さん。 気付けば外は真っ暗で、車は山の中を走っていた。 さっきから何処へ行くのか聞いても教えてはくれなかった。 「そろそろ何処へ行くか教えてくれない?」 私は思いっきり背を伸ばし、体を捻って疲れた身体を解す。 「もうすぐだから。」 そう言われると目的地はすぐだったのか、ほんの数分後に車は止まった。