「とりあえず、外を探してみるか…………」


体育館を離れ、唯那が普段行き来している所を重点に探す。


だが、俺が王子様の格好のままだからか変に注目を浴びてしまい、女の黄色い声がうるさかった。


王子様の格好……………そうか!
俺のこの格好で目立っているってことは、唯那が着ている白雪姫の衣装も目立ってるはずだ。


普通、白雪姫の衣装を着て走っている奴がいたらそいつに注目しないわけがない。


「なぁ、白雪姫の衣装をした女の子知らないか
?」


俺は走るのを止めて、近くにいた二人の女に唯那の行き先を尋ねる。


「その女の子でしたら、あっちの方向に走って行きましたよ。」


「さんきゅ。」


そう言うと俺は女に言われた方向を走る。


「本物の王子様みたいだったね………」


「しかもお姫様を探してるなんて。」


「「ロマンチックー!!」」