そういえば昨日、遅くまで劇の練習に付き合ってくれて、そのままこの部屋で寝ちゃったんだっけ。
西園寺は俺様なとこあるけど、たまに見せる優しさにキュンとしちゃうんだよなー。
「あっ」
西園寺を見ていると、夢に出て来た男の子の名前を思い出す。
「えっと、名前何だっけ」
私は一生懸命思い出そうとするけど、やっぱり思い出せない。
「あーぁ、せっかく覚えとこうと思ったのにな。」
ま、いっか。また次に夢を見る機会があったら覚えておいたらいっか。
私は神谷さんにお礼を言いに行こうと立ち上がる前に私は西園寺の耳元で
「付き合ってくれてありがとう………」
そう、囁くと私はそのまま部屋を出た。
西園寺が起きてたとは気付かずに………
結那が居なくなってから、西園寺は目を開けて顔を真っ赤にしていた。

