「何か、西園寺がラーメン食べるって似合わない。」
「あぁ?お前が連れてきたんだろうが」
「そうだよ?
だって、ここにある飲食店で知ってる店、ここしかなかったんだから。
でも、絶対おいしいから食べてみて!」
周りの人間はラーメンを啜って食べているが、俺は生まれて初めて食べるわけで周りのようには上手くいかず、ゆっくりと麺を口に運び、蓮華でスープを飲む。
「………うめぇ」
ラーメンと呼ばれる食べ物は意外とうまかった。
「そう?よかった。」
唯那は、俺の反応を確認してから周りのように啜ってラーメンを食べる。
それからも、俺には初めてのことだらけだった。
プリクラというものを撮らされたり、アイスを食べたり、色んな店も廻った。
「今日は私のペースだったからしんどかったでしょ?」
ショッピングモールなど知らない俺は、何も分からず唯那に連れられてばっかだった。
俺にとっては新鮮なことばかりで意外と楽しかった。
「そんなことねぇよ。」

