「でも、どうして病院に居るの?
私はプールサイドに行くことは誰にも言ってなかったのに。」
そう、だから病院に居るってことは誰かが助けてくれたってことなんだよね?
「俺が助けたに決まってるだろ。」
西園寺が助けてくれた?でも、西園寺とは廊下で別れて……しかも生徒会室はプールサイドとは逆の方向にあるから部屋から見えるはずがない。
「でも、西園寺は生徒会で…………」
「書記の中澤が、唯那が竜ヶ崎に連れられて歩いているところを見たって知らせてくれてな。ダッシュでプールサイドに行ったら、プールで唯那が浮かんでるのが見えて、飛び込んで引き上げたんだよ。」
そういうことだったんだ。
とりあえず、ここはお礼を言わないといけないよね?
「………………ありがとう。」
私は下を向いたまま、西園寺にお礼を言った。
「それで、竜ヶ崎さん達はどうなったの?」
西園寺が駆けつけてくれたってことはその場に竜ヶ崎さん達も居たんだよね?
「あいつらは西園寺との契約破棄と学園を退学にした。」

