何だろう、この感じ…………
私は夢でも見ているのかな?そんな気分………
気付くと私は小さい女の子の姿になっていて公園のような場所で立っていた。
この場所は知らないはずなのに、何故か懐かしく感じる。
この女の子は誰なんだろう……
私は自分の姿になっているこの女の子が誰なのかは分からない。
でも、その女の子にはお父さんが居て、お母さんが居て、とても幸せそうな家族に見えた。
顔ははっきりとは見えなかったけど、雰囲気がとても幸せだった。
お父さんか………私には居ないんだよね。
お母さん、一人で元気にしてるのかなぁ?
何気なく茨城県に居るお母さんの顔が思い浮かんでしまった。
この家族とは関係ないのにね。
すると後ろから男の子が呼んでる声がした。
女の子は笑顔で振り向いた。
男の子の顔は見えないけどそこに立っているのは分かった。
『りゅうくん!』
女の子はその男の子に大きく手を振っている。
女の子の名前は分からないままだけど、きっとこの女の子は男の子のことが好きなのかな?
気持ちが私に伝わってくる。
龍くんと呼ばれる男の子はどんな男の子なんだろう。
この女の子が惚れてるんだから、きっとかっこいい男の子なんたろうな。
『唯那!』
男の子はいきなり口調が怖くなって、何故か私の名前を呼んでいる。
『唯那!』
その声はどんどん大きくなってる。
最初は、女の子に対して叫んでるのかと思ったけど違う。
私を呼んでるの?

