だといいけどな………
病室に着くと、俺は看護婦の注意を無視して唯那の病室まで走った。
唯那の病室は最上階のVIP専用の病室だった。
中に入ると、唯那の腕は点滴に繋がれていた。
「唯那!!」
俺は唯那の基へ駆け寄り、手を握り締める。
その腕にはロープが縛られていた跡が残っていた。
こんなにきつく跡が残るまで縛られて辛かったよな…………
「龍我様、唯那様は無事一命を取り留められました。
今は気を失っているだけとのことです。」
唯那と一緒に病院に来ていた神谷が唯那の状況を伝える。
「よかった…………」
俺は唯那が気を失っているだけと知り、とりあえず一安心した。

