「生徒会長、大変です!
島崎さんが竜ヶ崎さんに呼び出されてるって」
書記の中澤が走って生徒会室に入っていると息を切らしていた。
竜ヶ崎って、確か去年優勝した奴だよな。
何でそいつが唯那を呼び出すんだ?
とにかく胸がざわついて嫌な予感しかしない。
「中澤、唯那がどこに呼び出されたか分かるか?」
「プールサイドの方に向かったらしいです!」
プールサイド?
そんな所に唯那を呼び出して何をするつもりだ?
「今日の生徒会は終わりだ!後は頼んだ」
俺はそう中澤に言葉を残すと、プールサイドへ走って向かった。
その途中、校門の前で待っている神谷に電話をする。
『龍我様、どうかされましたか?』
『急ぎでプールサイドに向かってくれ。
俺も向かってるからとにかく早く来てくれ!』
『かしこまりました』
そう言って電話を切ると更にスピードを上げた。
唯那、とにかく無事でいてくれっ!!

