first love~世界で一番素敵な初恋~



和真さんの言葉を聞いて自信を持てた。
和真さんがせっかく頑張ってくれたのにそれを私が無駄にしてはいけない。
コンテストで優勝出来るように頑張りたい。



先に衣装に着替えてそれに合わせて用意してくれた小物を身につける。
それだけで完成ではない。


私は鏡の前に座り、和真さんがさっそくアイロンを取り出し髪の毛の状態を整える所から始まる。


和真さんの手際が良く、鏡に写る私がどんどん変わっていく。ヘアメイクが終わると今度はメイク。
ヘアメイクに合わせたメイクで基本的にナチュラルメイク。
その間、和真さんの知り合いであるネイリストの方に衣装に合ったネイルをしてもらう。


「唯那、終わったから目を開けて見てみな。」


セットしてもらっている間、目を閉じていた私はゆっくりと目を開ける。


「うわ、これが私?」


目の前に写る私は別人で、自分じゃないように思えた。
普段、あまり弄らない私の髪の毛は綺麗にアップされていて
化粧も、したことがなかった私にとっては化粧した自分というのは新鮮だった。
そして、ネイルには沢山の桜が散らばっていた。


「だから、俺が唯那の可愛さを引き出してやるって言っただろ?」