和真さんに言われて早速ワンピースを試着してみる。
鏡に映る自分を見ると、何だか自分じゃないような気がする。
着る服が違うだけでこんなに違うんだ。
試着室から出ると和真さんも納得したみたいで頷いている。
「衣装はこれで決定だな。」
会計が終わると、和真さんはこの近くで仕事があるらしく、店の外で別れた。
車の中は私と神谷さんだけでリムジンじゃないからか、とても近くに感じた。
「いい衣装が見つかってよかったですね。」
「……はい!」
衣装に決まったワンピースは本当に私も気に入っていて、これを着れる日が楽しみだった。
ワンピースは和真さんがそれに合わせるヘアメイクを考えるために持って帰っていた。
「後は、和真様がそのワンピースにあった小物を揃えてくれるそうなので、出来上がり次第の確認だけでいいそうです。」
「……わ、わかりました。」
なんか、全てを和真さんに任せてる…………
私に何か手伝えることがあればいいんだけど、素人の私が手を出さない方がいいのかな?

