和真さんのオススメな店は普段入らないような高級そうなお店。
コンテストに出るだけでこんな高そうな服を着るんだ…………
「唯那は普段、どんな服を着てる?」
そう聞かれて、普段着ている服を想像してみる。
「普段……は、スカートが多いですね。
でも、こんなに高級な店は来ないですよ?」
普段、買う服はそんなに高いものではなく近所の店で買うくらいだからこんなに綺麗なお店に入ったことがなかった。
「まぁ普通の高校生なら、そうだろうな。
今日は俺のイメージに合った服を選ぶけどそれでいい?」
「はい!お願いします。」
それからは、和真さんに服を体に当てられてイメージに合う服を選んでいく。
そして、何着か選ぶと試着室に入り一着ずつ着替えていく。
「んー、いまいちピンとこないな。」
和真さんが納得行くまで何度も試着を重ねる。
それでも、和真さんは納得しなかった。
一旦、試着を止めて店内をうろうろする。
すると…………
「…………可愛い」
足を止めたのは店の奥でマネキンが着ている一着のワンピースの前。
桜のような淡いピンク色で、ワンピースにはあまり目立たないように淡いピンク色の桜の刺繍がしてあって、スカートの部分はレース状になっていた。
「おっ、これいいんじゃないか?」
と、私の後ろから覗き込むような形で見ているのは和真さんだった。
「色も、そんなに主張してないし、とにかくデザインがいい。試着してみなよ?」
「……………はい!!」

