そして、コンテストの衣装を買いに行く日。
私と神谷さんと和真さんで和真さんオススメの店へと向かう。
今日はリムジンではなく一般的な車立った。
神谷さんが運転していて、私と和真さんが後ろの席に座っていた。
「和真様、私が衣装代としてお金を預かっておりますので唯那様に似合いそうな服をお探し下さい。」
と、神谷さんが運転席から言う。
「え、ちょっと困りますよ!私払いますから。」
私は衣装代の為に貯金していたお金を下ろしていた。
「これは西園寺様が唯那様の為にと私に渡されたお金でございます。
ですから、西園寺様にお礼を言って差し上げて下さい。」
そんな、衣装代出してもらうなんて本当に申し訳ない。
「…なぁ、西園寺様ってひょっとして西園寺財閥?」
「はい、唯那様は西園寺財閥の後継者である西園寺龍我様の婚約者でございます。
ですから、こうして私がご同行させて頂いております。」
それを聞いた和真さんは驚いたような顔をしてる。
「裕美から唯那に婚約者が居るとは聞いていたが、まさか西園寺の跡取りとはな……
だからわざわざ鵬龍学園に転校したわけか。」
「ちょ、違うから!私はまだ認めたわけじゃないんだから。」
「え、そうなの?」
「西園寺が勝手に言ってるだけで………」
そういうと何故か私の顔は赤くなってしまった。

